デザインとAIの未来はどうなる?2025年版
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2025年6月26日
デザインとAIの未来はどうなる?2025年版
2025年現在、AIをどうデザインに活用できるのか?また逆にデザインと言う仕事がAIに奪われてしまうのか?AIを活用し共存できる「強い」デザイナーになるためにどうしたらいいのか?を考えました。
2025年のAIの現状
chatGPTに加えGoogle、Meta、Microsoftなどさまざまな企業が参入。
これまでの文書作成、対話系だけでなく、画像作成、特に動画作成に注目が集まってます。
デザイナーにはお馴染みなのがAdobeのfireflyですよね。Photoshopの機能「生成塗り潰し」なんかもAI機能です。
デザイン分野でAI活用
AIは進化した!デザインにゴリゴリ使えるぞ!と言う記事も見ますが、個人的にはまだ一部しか使えないかなぁと言う印象です。特にゼロから素材写真や素材イラストを作れるか?というとなかなか厳しいです。思った通りに生成されるかはかなり曖昧で、微妙なミスなどもあり(指が多いとか)確認作業にも時間取られます。ボケた背景画像程度だったら、全然良いのですが、それだったら別に手持ちの素材で十分と言う気も…。
逆に画像生成で使えるのはちょっとしたアイコン類ぐらいかなぁぁぁと個人的には思っています。
あ、あと前出の「生成塗り潰し」はめちゃ使います。
でも「デザイン分野での活用」で一番使えるのは画像生成ではないです。一番役立つのは「資料集め」です。同業他社のサイトを一気に見比べるとか、似たようなテイストのデザイン見てみるとか、顧客層のトレンド調査とか。
これまで地道の作業、もしくは直感で済ませていた箇所が明確化されたり。そういう「デザインの前段階」での活用はかなり効果的です!
AIに仕事を奪われちゃうの?
仕事なくなるぞ的な危機感煽る人もいますが、ぼくは全員奪われるとも、全員奪われないとも思っていません。先に挙げたように誰でも作れるようなアイコンはAIにやらせるべきです。それでもAIに作ってもらったアイコンを精査する”人間の力”を持てない人は仕事奪われます。
「精査」って何か?と言うと、生成された成果物をミスがないか?そもそも人が見て分かりやすいか?あらかじめ設定されたデザインテイストと合っているか?などです。
つまりAIによって作業が効率化されるものの、その先の「きちんとユーザーに届くか?」を考えられるか??は人間にしか考えられないとっっっっても大切なポイントです。
AIを活用した”強い”デザイナーとは?
いつも受講生・卒業生さんにAIとの付き合い方を相談されると、ぼくがお答えしていることは「構成力は大事!」です。
AIができるところは、デザインを企画して作ってと言う一連の流れの各工程各作業です。
じゃあ人間ができるのは、この工程・作業をつなぎ合わせる構成力です。
例えば、デザインを企画するときに、「女性向け」というテーマだから安直にピンクの配色でいいのか?同業他社がピンクだから、あえて逆にいくべきでは?などを考える事、構成力です。
クライアントと打ち合わせをし、聞いた言葉から好みのデザインを共有できるか?これも構成力です。
ページ上にどう言う要素が必要か?を考えて、他社事例見ながら取捨選択することも、構成力。
イラストを生成AIで良いのか?素材でいくのか?プロに書き下ろしてもらうべきなのか?を考えることも構成力です。
まとめ
初学者の方、未経験の方にとって「デザイン」ってイラストレーター、フォトショップを使うことだけがデザインって思うかもですが、プロに聞くとデザインって、いわゆるデザインの前段階、あと段階もぜーんぶ含めてそれが「デザイン」だって答えると思いますよ。
だから自分を信じて、自分の感性を磨くこと、人を幸せにしたいと願うこと、好奇心をもつこと、ひとに共感力をもつこと、実はそう言う「あなたの魅力」が一番大事なんですよ。でかい話のようですけど、これって実はこれまでもずーっとぼくの先輩方もみんなやってきたことだったりするんですよね。
技術を上げていくのはもちろんですが、人に会ったり、映画や本を観たり、良い景色に出会ったり、楽しいデザインライフ満喫していきましょう!(久保